2019年3月11日(月曜日)に実施された大阪府公立高校一般選抜問題の社会を解いてみました。
(1)①環境問題に関する問題
足尾銅山鉱毒事件は定期テストでも出されます。(a)の田中正造(歴192)は教科書に顔写真付きで掲載されています。日本の公害問題に取り組んだ誇るべき人物です。(b)のような都道府県の場所を答える問題には普段から地図を見て覚えるしかありません(地213)。
さて、(c)の銅鉱の生産量の上位4国を答える問題ですが、これは教科書にはありませんでした。地理の南アメリカのページにチリの生産量は掲載されていましたが、それ以外の国がありません。
(1)②環境問題に関する問題
(a)は新しい人権について選ぶ問題。中3社会、つまり公民分野で基本的人権は生徒が覚えるのに苦労する範囲です。量が多いですからね。社会は暗記分野を象徴する範囲です(公62太字)。(b)は並び替えの問題。去年は歴史の問題(大問3)で出題されていました。最初に公害対策基本法が制定され、それが環境基本法となり環境省が発足になります。この問題は(歴255)と(公155)、2つの教科書が組み合わさっています。環境基本法は太字です。(c)ですが教育委員会の模範解答は「影響評価」、注意事項欄に「アセスメントでもよい」と書かれていますが、枚方市の教科書では「アセスメント」で表記されています(公60太字)。
(2)①ブラジルに関する問題
(1)の栃木県の場所を答えるように、(a)もブラジルの場所を答える問題です(地94)。(b)の20世紀とは、1901年から2000年までを表します。1905年にポーツマス条約が結ばれていること、つまり年号を覚えていないと解けません。
(2)②二酸化炭素排出量の問題
二酸化炭素の排出が多い上位4か国のうち、上位2か国を答える問題。これは(1)の銅鉱の生産量の問題とは違い、しっかりと(地178)に図が載ってあります。
(2)③気候変動枠組条約の締約国会議に関する問題
問題文を読むと長い条約名なので難しく感じますが、1997年に行われた温室効果ガスの会議がすぐに京都と分かれば(a)は京都議定書(地179太字)と分かります。(b)は去年の大問1にもあったp・Qの正誤問題。去年はP・Qともに間違いでしたが、今年はP・Qともに正解でした。来年は如何に!
まとめ
11問中8問が教科書掲載されています。2018年に比べて、大問1は幅広く出題されている気がします。また教科書に掲載されていない問題も3問あり(そのうち2問は読み取り問題)、難易度は上がっています。ただし基本語句の問題であることに間違いはありません。